2016年4月9日の第66回月例発表会(M1)において,秋田 浩也(M1),青野 朝日(M1),岩見 泰周(M1),今野 裕太(M1),森田 健太郎(M1),野村 晃啓(M1),吉村 悠(M1)の7名が以下のタイトルで発表を行いました.

ホームネットワークにおける家電協調支援プラットホームの提案(秋田 浩也)

akita0409.jpg
近年ネットワークに接続できる家電が発売されている.これらの家電はネットワークに接続することで,お互いの情報を共有し,互いに制御しあうといったことが可能となっている.また,ひとつの家電にさまざまなセンサーが搭載された高機能な家電の発売も行われている.しかし,搭載されたセンサーを機器単体でしか利用していないという現状がある.本研究では,他の機器のセンサーを別の機器からでも利用できるプラットホームを提案する.また,ネットワークに接続できる家電が発売される一方で,ネットワークに接続できない家電も家庭には存在するという現状もある.将来ネットワークに接続できる家電にすべて置き換わるまでは,接続できる家電と接続できない家電が共存する状態が続く.ホームネットワークにおけるプラットホームでは,どのようにしてネットワークにつながらない家電に対応するのかも重要となる.よって,本研究では他の機器のセンサーが利用でき,さらにはネットワークにつながらない家電の制御も可能なプラットホームを構築しプロトタイプを実装した.また,プラットホームの処理時間を計測し,システムが目的の動作をしていることも確認した.さらに,他の関連研究との比較を行うことで,本提案プラットホームの有効性を示した.

ROSのメッセージ通信を利用したダイナミックマップの検討(青野 朝日)

aono0409.jpg
近年,知的交通システム(ITS)において,自動車の交通状況や人物の位置などの情報をマップ上に反映させるダイナミックマップの実現が進められている.既存のダイナミックマップを表示する手法として,複数の送信元からのデータをデータベースに格納し,アプリケーションがデータベースから複数のデータにアクセスする.アクセス数が少ないと,遅延が小さく問題にならない.今後,コネクティッドビークルと呼ばれる通信機能を搭載した車両の普及より,さらなるデータの増加が予想され,リアルタイム性が欠如してしまう.そこで本研究では,処理するデータ数が増加してもリアルタイム性を維持するために,送信機能と受信機能を独立させることにより,整合性を気にせず通信を行う,ROS(RobotOperatingSystem)のメッセージ通信をデータ通信に用いたダイナミックマップを表示する手法を提案する.

セントラル・ペリフェラル両モードを併用したBLEによる位置精度向上手法(岩見 泰周)

iwami0409.jpg
近年,建物の内部や地下街といった屋内の構造が複雑化してきており,自分の現在地や目的地までの道のりがわからないという問題が発生している.この問題を解決する方法として位置推定手法が存在する.しかし現状の位置推定手法では屋内で利用できなかったり,屋内で利用できても位置精度が悪かったりする問題がある.本研究では位置推定と位置精度を以下のように定義し,屋内における位置推定手法の位置精度を向上することを目的とする.

パケット認証を用いたDoS攻撃に起因するトラフィック問題の回避手法の提案(今野 裕太)

konno0409.jpg
現在,私たちの生活にインターネットを利用したサービスは欠かせないものとなっている.しかし近年,大量のデータを通信ネットワークを通じて,攻撃先の通信機器に送り付け負荷を掛けることで,正規のユーザがサービスを正常に利用できない状態に追い込むDoS(DenyofService)攻撃による被害が拡大している.そこで本研究では上記の問題を考慮し,まず事前認証という形で認証されたユーザに認証値という値を付与する.そして認証値を基に認証されたユーザの通信を優先的にルータで通すことにより,前述のDoS攻撃の特徴を考慮したDoS攻撃に起因する問題を回避する手法を提案する.

赤外線を利用したトラッキングによる指動作認識システム(森田 健太郎)

morita0409.jpg
スマートフォンやタブレットが普及するにつれ,近年では拡張現実(AugmentedReality:AR)の技術を使用したアプリケーションが増加傾向にある.スマートフォンに付随するカメラを利用したARアプリケーションや,スマートグラスなどのウェアラブルデバイスを用いてAR技術を活用するものも開発されてきている.しかしながら,現在のARデバイス,特にスマートグラスに関しては情報を表示するものという側面が強く,表示された情報に対しての操作に関しては未だ確立された手法は存在しない.既存手法ではそれぞれメリットが存在するが,同様にデメリットも存在している.そこで本研究では,スマートグラスの操作性において,既存手法における問題点の解決を図り,スマートグラスに表示された情報に対して効率的な操作を可能とするシステムを提案する.

移動体通信を併用した位置情報管理に基づくVANET性能の向上(野村 晃啓)

nomura0409.jpg
近年,知的交通システム(ITS)の研究において,道路交通の安全性や効率性,快適性の向上を目指す車車間通信に関する研究が進められている.車車間通信では,インフラ設備を必要としないネットワーク形態としてVANET(VehicularAdhocNetworks)が注目されている.VANETにおけるルーティングプロトコルとして,各車両がGPSから得た位置情報を利用してデータを伝送する位置情報利用型がある.この方式ではVANET全体への配信が不要であり,VANETにおける有望なアプローチであると考えられる.しかしUnicast型の通信方式の場合,LocationServiceを利用することが前提となる.本稿では位置情報利用型のUnicast型をベースに,移動体通信を利用した新しいLocationServiceを用いることで,VANETにおける性能向上を図る手法を提案する.

OpenFlowを用いたTCPトラフィック負荷分散ネットワークの設計(吉村 悠)

yoshimura0409.jpg
ネットワーク上のトラフィック量は年々増加しており,中でもインターネットビデオのTCP(TransimissionControlProtocol)トラフィックはその大きな要因となっている.そのため膨大な量のTCPトラフィックがある状況下でもネットワークの輻輳を抑制する仕組みが必要となっている.しかし既存のルーティングプロトコルには特定のリンクやノードにトラフィックが集中する欠点がある.最適経路だけでなく複数の経路を使用することが輻輳の抑制に有効である.しかしインターネットは特定の時間帯でトラフィックが急増しバーストトラフィックを発生させる特徴があり,バーストトラフィックに対しても適切に経路分散できるする必要がある.そこで本研究ではTCPトラフィックを複数経路に分散させ輻輳を抑制させることを目的とする.またバーストトラフィックに対しても適切に経路分散できるよう設計を行う.