2016年11月10日のITSシンポジウム2016において,出村 友秀(M2)の1名が以下のタイトルで発表を行いました.

車両周辺環境を考慮した協調型運転支援システムのシミュレーション評価(出村 友秀)

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近年,知的交通システム(ITS:IntelligentTransportSystems)の研究が盛んに行われており1),さまざまな運転支援システムが普及してきている2).その中の1つに衝突回避支援システムがあり,ドライバに対して警報や自動ブレーキといった制御を行うことでドライバの安全運転を支援するというものである.このシステムは,車両に搭載されたステレオカメラやレーザーレーダといったセンサを利用し,車両や歩行者のような対象物との距離や相対速度をセンシングすることで実現される.このようなシステムはすでに実用化されており,交通事故を未然に防ぐことやその被害を軽減することに貢献している3).さらに,車々間通信や歩車間通信の技術的発展により,周辺車両や周辺歩行者との位置情報や速度情報などの情報共有が可能となり,それらの情報も利用した運転支援システムとして,協調型運転支援システムが登場し始めている4)5).このようなシステムは,ステレオカメラやレーザーレーダといったセンサによるセンシングのみでは得られない情報も加味した運転支援が可能となり,ドライバにとってより効果の高い運転支援が実現できると期待される.例えば,見通しの悪い交差点から飛び出してくる車両や歩行者などのようにステレオカメラやレーザーレーダからは死角となる位置にある対象物の情報も得られるようになり,その情報を利用した運転支援が行えるようになる.また,ドライバが運転する環境は一定ではなく,各環境における運転時の注意点は異なる.最も一般的な時刻が昼間,天候が晴の環境と比較して,各天候や時刻におけるドライバの注意点の変化を表1に示す.まず,天候に関しては,雨・雪によってドライバの視界は狭くなり,路面状態の違いによってブレーキをかけてから停止できるまでに必要な時間が異なる.次に,時刻に関してはこちらも夜間ではドライバの視界が狭くなる.これにより,周辺車両や歩行者などの対象物を視認するまでに必要な時間が異なる.