2017年3月16日~18日の第79回全国大会2017において,石正 幸大(M2),陳 洵(M2),木下 浩希(B4)の3名が以下のタイトルで発表を行いました.
2017zenkoku

屋内環境における小型無人機のための消失点推定(石正 幸大)

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近年,MAV(MicroAireVehicle)の自律飛行の研究開発が活発となっている.MAVとは,一般的なドローンの中でも翼幅が30cm以下の小型のものを指す.MAVは今後,災害現場や工場の警備など屋内環境での活躍が期待されている.MAVの自律飛行を実現する上で2つの問題が挙げられる.1つは,小型であるためペイロードが小さく,積載可能なセンサ機器が限られるという点だ.そのためMAVの大半は,前部に単眼カメラを搭載しているものが大半であり,センサ機器を複数利用して自律飛行を実現することは困難である.もう1つの問題は,ある程度の飛行速度が想定されるため,リアルタイム性が求められるという点だ.SLAM(SimultaneousLocalizationandMapping)により,カメラ情報と位置情報から3Dマップを作成する研究も行われているが,計算コストがかかる問題がある[1].このような背景から本研究では,屋内環境におけるMAVの自律飛行を実現するため,消失点推定を用いた飛行経路の導出手法を提案する.提案手法では,単眼カメラの画像情報を用いており,SLAMのような計算量を必要としない.

情報の信頼度に基づいた効率的 車々間通信ルーティングプロトコル(陳 洵)

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近年,自動運転を目指したITS(IntelligentTrans-portSystem)の研究が世界各地で相次行っている.ITS分野において,無線通信技術を利用して周辺環境状況の把握を行うVANET(VehicularAd-hocNETwork)が注目されている.VANETは特殊なAd-hocNETworkであり,無線LAN(Wi-Fi)のようなアクセスポイントを必要としない,無線で接続できるノードのみで構成された自律分散型無線ネットワークである.VANETでは車両が道路上に高速に移動するという特性から,車両同士で組み立てたネットワークのトポロジーが目まぐるしく変わっているので,通信の安定性も重要である.そこで,多変なトポロジーに耐えられるルーティングプロトコルの提案が必要となる.本研究では,現有のDSR(DynamicSourceRouting)プロトコルとAODV(AdhocOn-demandDistanceVectorRouting)を基づいて改良し,さらに各ノード(車両)の通信履歴による信頼値を導入した効率的車々間通信ルーティングプロトコルを提案し,パケットロス率と通信遅延の削減を目的とし,安定的な通信環境を構築すること目指す.

地理的位置と画像認識を併用した歩行者認識手法の提案(木下 浩希)

近年,人間の日常を支える交通分野において知的交通システム(ITS:IntelligentTransportSystem)の研究が活発化している.特に自動運転に関する研究は今後ますますの発展が見込まれ,事故の防止や渋滞緩和,無人の公共交通機関の実現など既存の車のあり方を変える可能性を持っている.自動運転では誤認識や歩行者の検知漏れなどが人命が関わる危険性があり,高い安全性・信頼性が求められる.それらを実現するためには,周囲の環境を素早く正確に把握する必要がある.現在ではカメラや赤外線センサー,ミリ波レーダーを使って周囲の情報を取得し自動ブレーキをかける自動車などが販売されている.また,通信を利用して歩行者や車両の位置情報をダイナミックマップとして共有する手法も研究されている.本研究では通信で得た歩行者の位置情報を利用し,通信で得た歩行者の位置とステレオカメラで得た歩行者の位置のマッチングを行うことで歩行者の認識精度の向上を目指す.