2021年3月18日〜20日の情報処理学会第83回全国大会において,竹内 一真(B4),杉本 涼輔(B4),塚﨑 拓真(B4),山村 竜也(B4)の4名が以下のタイトルで発表を行いました.

  1. 3次元環境認識に基づく死角領域内のAR可視化によるドローン操縦性向上(竹内 一真)
  2. V2V通信における車両走行環境に基づく優先制御方式の検討(杉本 涼輔)
  3. 移動体通信における位置情報を考慮したOpenFlowによるネットワーク切替え手法(塚﨑 拓真)
  4. 車両位置相互監視に基づくなりすまし検知手法のロジスティック回帰分析による性能向上(山村 竜也)

3次元環境認識に基づく死角領域内のAR可視化によるドローン操縦性向上(竹内 一真)

 近年,多方面でのドローンを活用した事業が進出しており,小型ドローンの特徴である小さな機体を活かして,人が入れない狭い空間での活躍の場も増えることが考えられる.しかし,狭小空間でのドローンの飛行は,遮蔽物が多く,遮られた視点からの操縦を必要とし,操縦は困難な場合がある.カメラ搭載のドローンを使用する場合では,操縦者はドローンから送られてくる映像を元に操縦が可能となる.そのような操縦方法によって,安全な距離から狭小空間を探索することができるが,カメラが前方しか写さないという点から一人称視点(FPV:First PersonView)の操縦では前方以外の死角が多くなり,状況認識が不十分であり,また,機体の大きさを掴めないという欠点がある.そこで,拡張現実を用いることで,操縦者の死角領域内を可視化し,狭小空間での操縦性の向上を検討する.

V2V通信における車両走行環境に基づく優先制御方式の検討(杉本 涼輔)

 近年,V2V(vehicle-to-vehicle)通信を利用して自車両の位置や速度などの情報を共有する安全メッセージ(safety message)について多くの研究が行われている.しかし,混雑状況下において特に高速走行車両や交差点に存在する車両からのメッセージのPDR(Packet Deliv-ery Rate)や通信遅延といったQoS(Quality of Service)が低下した場合,車両同士の衝突などの危険性が増大する問題が考えられる.
 そこで本研究では,各車両が受信メッセージから車両の位置や速度といった車両走行環境を推測し,それに基づきアプリケーション層で安全メッセージの優先度を決定,MAC層にてこの優先度を用いた優先制御を行う方式について検討する.

移動体通信における位置情報を考慮したOpenFlowによるネットワーク切替え手法(塚﨑 拓真)

 近年,携帯回線やWi-Fiなどの無線通信技術の高速化の研究が盛んに行われている.また,パケット通信の定額制やデータ通信の高速化が進んでいる.それに伴い,携帯端末向けの動画配信サービスが増加し,動画像伝送の利用が拡大している.このことから,今後さらなる携帯回線のトラフィック量増加,および通信遅延が発生することが予想される.さらに,2020年より5Gサービスが開始された.5Gは超高速・超低遅延・多数同時接続を挙げているが,ミリ波の直進性による障害物を通り抜けにくいという特徴があり,移動体通信において通信が行いにくくなる状況も考えられる.
 本研究では,前述の問題点を踏まえ,移動体通信における低帯域な携帯回線や無線LANの利用時においても高品質で低遅延の通信を行うことを目的とし,Open-Flowを用いてLTEなどの携帯回線とアドホックモードの無線LANを併用し,ネットワークのQoSをもとに,利用比率を変更する手法を提案する.

車両位置相互監視に基づくなりすまし検知手法のロジスティック回帰分析による性能向上(山村 竜也)

 近年, コネクテッドカーの研究が盛んに行われており,V2X(Vehicle To Everything)通信を用いて車車間やインフラ,クラウドとの通信が可能となってきている.その結果,車両位置や速度などのデータを他車やクラウドに送信することで様々なサービスが提供可能である.一方,車載ネットワーク,車車間通信へのなりすまし攻撃などがある.なお,「なりすまし」とは車両が故意に不正なデータを送信することである.なりすましの一つにクラウドへ送信する位置データのなりすましがあり,コネクテッドカーが故意に偽の位置データをクラウドに送信することで,交通渋滞や事故を誘発することが可能となっている.
 本論文では,位置データのなりすましを検知する手法としてロジスティック回帰分析を用いた手法を提案する.